着る・履く
2023.12.27
暮らしを考える

オシャレとエコは足元から! サステナブルシューズ

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SDGsが注目を集めている背景もあり、国内でも個人・企業を問わず、サステナブルな取り組みが広まってきました。そのような中で、最近では商品を手に取る際の基準の一つとして「サステナブルな商品かどうか」を挙げる方もいらっしゃいます。

その兆候はシューズ業界でも例外ではありません。現在は、「サステナブルシューズ」や「エシカルシューズ」が販売されるようになっているのをご存じでしょうか?

そこで今回は、サステナブルシューズとは何かをはじめ、サステナブルシューズが作られた経緯や、販売しているブランドなどについて詳しくご紹介します!

また以下についてはそれぞれ詳しくご紹介しておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
「エシカル」について

「サステナブル」と「エシカル」の違いについて

サステナブル(エシカル)シューズとは

「素材の選定→生産→販売→着用→廃棄」に至るサイクルにおいて、将来に渡って持続可能であるファッションを目指し、地球環境や労働環境、社会問題に配慮されている靴をサステナブルシューズと言います。

サステナブルシューズが生まれた経緯

若者の間では「ZARA」や「H&M」、「ユニクロ」といったファストファッションが流行しており、トレンドの服やシューズ、アクセサリーを安い金額で購入できるのが当たり前の時代です。しかしよく考えたら、どうしてあれだけの服を、大量に、安く販売できるのでしょうか。

シューズを含めたアパレル業界は、大量生産・大量消費によってマーケットが作られており、兼ねてから環境負荷が叫ばれてきました。
またそれだけでなく、発展途上国の低賃金労働も問題となっています。
発展途上国では、児童の違法労働や長時間労働、低賃金が常態化。現在は少しずつ改善してきているという見方もあるようですが、労働状況やトレーサビリティが完全にクリアになっているとは言い難く、今私たちが着ている服も、そのようにして作られた服かもしれないのです。
安く大量に作られたアパレルが、先進国に流通し、ファストファッションとして1シーズンで消費されて捨てられてゆく……そのような循環がアパレル業界には、定着してしまいました。

しかし、SDGsの重要性が問われるようになった背景もあり、これまでの業界の在り方に見直しが求められています。
例えば、2019年に開催された主要7ヶ国会議では、「ファッション協定」が発表されました。これは環境への負担軽減やファッション業界で起きている問題の改善を、各国政府が急務だと捉えている証と言えるでしょう。
このような流れを受け、法整備の検討もされているなか、アパレル業界は各企業が続々とサステナブルに着目。様々な取り組みを始めるようになりました。

サステナブルファッションについてはこちらで詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

サステナブルシューズを選ぶ際のポイント

そこで今、注目を集めているのがサステナブルシューズです。
今のところ、サステナブルシューズに明確な定義はありませんが、持続可能であることを軸とし、以下に当てはまるような商品を指します。

  • 長く使えるほど丈夫か
  • 飽きのこないデザインか
  • 素材や製造過程が環境に配慮されているか
  • 健全な労働環境で生産された商品か

いくらデザインが良くても、買って1年も履かないようでは、果たしてサステナブルと言えるのでしょうか。地球環境や労働者に配慮されて作られた靴をできる限り長く使う。そのような心がけが大切です。

サステナブルシューズに取り組んでいるブランド6選

サステナブルな取り組みを行う企業は、ここ数年で増えてきましたが、シューズブランドも例外ではありません。今回はサステナブルシューズを取り扱っているブランドをご紹介していきます。

allbirds(オールバーズ)

allbirdsはスポーツ系のスニーカーの取り扱いをメインにしているブランドで、レディース、メンズ、キッズの商品を販売しています。
サステナブルな取り組みとして、環境への負荷を減らすことに重点を置き、天然素材を利用した商品の販売などを進めています。
具体的には、以下の目標を掲げており、目標達成までの間はカーボンニュートラルを継続するとしています。

  • 2025年までにフットプリントを半減させる
  • 2030年までにフットプリントをゼロにする

NIKE(ナイキ)

NIKEはスポーツ系のスニーカーの取り扱いをメインにしているブランドで、レディース、メンズ、キッズの商品を販売しています。
NIKEでは、「Move to Zero」と題したスポーツの未来を守るサステナブルな取り組みを行っており、炭素と廃棄物の排出量をゼロにすることを目指しています。
そのために、プラスチックをはじめとした既存の素材を再利用し、二酸化炭素排出量の大幅な削減を実現しています。

KEEN(キーン)

KEENはワーク系、アウトドア系のスニーカーの取り扱いをメインにしているブランドで、レディース、メンズ、キッズの商品を販売しています。
KEENではブランド立ち上げ当初から、自然環境に優しい商品を作ることを理念にしており、以下のような取り組みを行っています。

  • 過フッ素化合物不使用の撥水加工への転換
  • 殺生物剤不使用のエコなフットベッドの採用
  • 環境に優しいレザーの採用
  • リサイクルPETの採用

ORiental TRaffic(オリエンタルトラフィック)

様々なシーンに使えるレディースシューズを販売し、女性からの支持を集めるORiental TRafficでは、「サステナブルスニーカー」を販売しています。
以下のように、サステナブルな素材を使用しているだけでなく、軽量で着脱もしやすい非常に実用的な商品です。

  • 不要になった材料を裁断し固めたものをソールに使用
  • アッパーにもサステナブル素材を使用

On(オン)

Onはランニング系のスニーカーがメインのブランドで、レディース、メンズの商品を取り扱っています。
またOnでは、以下の取り組みを行うことで、サステナブルと快適な履き心地を両立した環境に優しいシューズを販売しています。

  • 製造工程で発生する廃棄物を削減
  • 100%リサイクル素材でできたフルニットアッパーの開発

このように様々な有名ブランドで、サステナブルであることはもちろんのこと、デザイン性や履き心地にも優れた商品が生み出されています。
数多くのサステナブルシューズが販売されていることから、みなさんも知らず知らずのうちに、サステナブルシューズを手にしているかもしれませんね。

HOKA

HOKAからは、パフォーマンス性にも優れながらも、環境へ配慮されたシューズ「TC 1.0」が登場! これらのポイントに注目です。

  1. 余分な素材を削減
    他のHOKAの商品と比較し、バージン素材の使用を削減。
  2. サステナブルな素材を使用
    再生ポリエステル100%のトップクロスアッパー
  3. サトウキビ由来の素材を使用
    EVAインソールやミッドソールにはサトウキビ由来の素材を使用
  4. Vibram® N-oilを使用
    アウトスールには自然由来の原料を使用

サステナブルなスニーカーで、気持ちの良い一歩を踏みだそう!

今回は、サステナブルシューズとは何かをはじめ、サステナブルシューズが作られた経緯や、販売している
ブランドなどをご紹介しました。

サステナブルシューズは、アパレル業界が、環境と労働環境に与えている深刻な負荷を改善するべく生まれた考え方です。
サステナブルを意識することはとても重要ではありますが、履き潰して格好悪くなってしまった靴や、壊れてしまった靴をいつまでも履き続けるレベルまで、サステナブルに取り組む必要はありません。
現在は、有名ブランドからもデザイン性にまで優れたサステナブルシューズが数多く販売されています。もし靴を買い換える機会があれば、サステナブルシューズから、お気に入りの一足をぜひ探してみてください!

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