大麻とCBD。CBDが合法である理由や厚生労働省の見解、各国の規制状況について紹介

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「CBD(カンナビジオール)」をご存じでしょうか。CBDとは、大麻草に含まれる成分のひとつです。

大麻と聞くと、「違法薬物なのでは?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、CBD自体は合法で健康被害もないことが分かっている、安全性の高い成分です。

今回の記事では、大麻由来成分であるCBDや、法律で規制されているTHCとHHCについて詳しくご紹介していきます。
CBD製品について興味を持っている方のお役に立てれば嬉しく思います。

大麻由来性成分の比較

大麻草と聞くと、どんなイメージが湧くでしょうか。
大麻草と一口に入っても、実は200を超える成分を有していると言われており、その成分の一つひとつが人体にどのような影響を与えるか、現在研究が進められています。
研究の結果、日本国内では違法とされている成分もあります。しかし、すべてがそうではなく、合法とされている場合もありますので、正しい知識を持つことが大切です。
たくさんの成分のなかでも、ここでは代表的な成分をみていきましょう。

CBD(合法)

化学式
C21H30O2

特徴
精神へ与える影響や、中毒性がない安全な成分です。

身体に及ぼす効果
ストレスや痛みの緩和をはじめ、リラックス効果などが期待されています。

THC(違法)

化学式
C₂₁H₃₀O₂

特徴
向精神作用があり、日本では違法とされています。

身体に及ぼす効果
脳を強く興奮させたり神経を過敏にさせたり、陶酔感を引き起こします。

HHC(違法)

化学式
C21H32O2

特徴
研究があまり進んでいないため不明点が多いものの、海外でのデータや専門家の見解では、危険性が訴えられています。

身体に及ぼす効果
3時間ほどハイな状態になる(気分が高まる)と言われており、酩酊感、高揚感、全身の感覚が研ぎ澄まされるといった症状が現れます。

CBD製品についての厚生労働省の見解

厚生労働省は、CBD製品は違法ではないが「麻薬取締部で該非(輸出入において問題がないか、照らし合わせる必要がある)の確認がある」との見解を示しています。

厚生労働省HPより引用
「大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBD(カンナビジオール)を含有する製品については、大麻取締法上の「大麻」に該当しませんが、当該製品を輸入する前に、麻薬取締部においてその該否を確認しております。確認の手続きについては以下をご確認の上、担当部署へとご連絡ください。」
CBDを含有する製品について|麻薬取締部ウェブサイト
目指すのは、安全な日常と健やかな社会。THE NARCOTICS AGENT 麻薬取締官

なぜ、このようなことが起こるのか。
CBD製品を作る過程で、違法な成分を取り除く必要があるのですが、稀に規制の数値以下まで除去できていない場合があります。
また海外のある国では、「この程度はTHCが入っていても大丈夫だろう」と合法とされていても、日本では含有量が基準値を超えてしまう場合もあります。
最近では、嗜好用の大麻製品が合法化されている国もあるので、国によって基準がバラバラなのですね。
そのため、海外から製品を買う場合は、細心の注意が必要です。

CBD・THC・HHCの各国の法規制

各国によってCBD・THC・HHCを規制する法律が違います。そのため、海外へ行く機会がある際には、十分に気をつけましょう。

日本

日本における法律上では、大麻草およびその製品を対象としたものに関しては違法として取り扱いをしています。ただし、厚生労働省の検疫所に成分分析表や製造工程表などを提出し、大麻草の成熟した茎や種子を原料としていることが証明されている商品であれば規制対象から除外されます。

日本での法律
CBD:合法
THC:違法
HHC:違法

アメリカ

アメリカの法律には、「連邦法」と「州法」の2種類があることをご存じでしょうか。連邦法はアメリカ合衆国全体の法律、州法はアメリカの各州で定められた法律です。
いわゆるマリファナに関しては、連邦法では禁止としていますが、州法では合法なところが多いのが現状。私たち日本人は、連邦法の方が上位であり、それに準じるのが州法だと思ってしまいますが、そうではないのがアメリカの面白いところです。

アメリカでの法律
CBD:連邦法で合法、ほとんどの州法で合法
THC:連邦法で違法、ほとんどの州法で合法
HHC:連邦法で違法、ほとんどの州法で合法

EU

EUでは、大麻製品を取り巻く環境は国によって大きく違います。
例えばオランダは、1976年の法改正から大麻製品の使用が実質合法となっています(「実質」というのは、5グラム以下の大麻の所持を非犯罪化しており、使用しても違法だが罰則がないというねじれの状況が生じています)。もちろん今でも禁止の国はありますが、全体としては合法化が進んでいるようです。

EUでの法律
CBD:ほとんどの国で合法
THC:合法と違法の国がある
HHC:合法と違法の国がある

このように国や地域によって、法律が異なりますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。

まとめ:健康に良いCBD製品。ですが、海外産のものは使用に注意しましょう。

日本でCBDは合法として認められた成分ですが、同じ大麻成分であってもTHCやHHCは違法です。
またCBDを取り巻く法律も、日本と外国では法律が違うので、製品内の含有量などについてもきちんとチェックが必要です。
しかし、CBD製品の使用は、充実した毎日に寄与することはたしかです。
正しい知識を持って、健康的な毎日を送っていきましょう!

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