朝のルーティンとして、毎日欠かさずにコンビニでコーヒーを買ったり、勤務中のちょっとした息抜きに自動販売機でお茶を買うなど、様々な場面でペットボトル飲料を飲んでいる方も多いのではないでしょうか?
私たちの生活には、ペットボトル飲料が当たり前のように溢れかえっていますが、そのペットボトル容器が地球環境に悪影響を与えているという事実は、最近では随分と広まってきました。
もちろん多くの人がマイボトルを使えば、環境問題の改善にも繋がりますが、忙しい日々の中で、毎日マイボトルを使うのはハードルが高いですよね。
そこで今回はペットボトルがどのような悪影響を与えるのかを中心に、オススメのマイボトルや、マイボトル普及につながる取り組みについてもご紹介していきますので、最後までご覧いただけますと幸いです!
ペットボトルが地球環境に与える影響
ペットボトルを適切な方法で処分すれば、リサイクルに回され、もう一度ペットボトルに生まれ変わったり、服や文房具として再利用されます。日本ではペットボトルの回収BOXが普及していることもあり、2019年度の調査では「ペットボトル回収率:93.0%」、「リサイクル率:85.8%」と高水準を保っています。
しかし、そんな中でも適切な方法で処分されなかったペットボトルがあります。そのようなペットボトルが、やがて海や川に流れ出ていくことで、「海洋プラスチックごみ」になってしまうというわけです。
海洋プラスチックごみとは?
本来、川や海にあるはずのないプラスチックが流れ着いてしまうのは環境に良くないんだろうなと、なんとなく感じますよね。しかし、具体的にはどんな悪影響があるのかは分からないという方も多いのではないでしょうか?早速、海洋プラスチックごみが与える影響について考えていきましょう。
海洋生物への悪影響
海で泳ぐ魚をはじめとした海洋生物は、小さくなったプラスチックを餌と勘違いして食べてしまいます。そうなるとプラスチックに付着した有害物質が体内で消化されずに蓄積されたり、腸閉塞を引き起こしてしまい、最悪の場合は死ぬこともあります。さらには、これらの海の汚染によって、絶滅の危機に瀕している海洋生物もいるほどの悪影響が引き起こされています。
人間への悪影響
魚の体内にプラスチックが蓄積するということは、その魚を食べた人間の体内にもプラスチックが入り混む可能性があります。つまり、人間の体調にも何らかの支障を及ぼす恐れがあるということです。
産業の衰え
魚がプラスチックを食べることで、死んでしまったり絶滅の危機に瀕しているということは、そもそもの魚の数も減りますよね。そうなると自ずと漁獲量も減ることになり、漁業の衰退に繋がる可能性があります。
加えてアジア太平洋地域の観光業では、年間6.2億円も経済的損失が膨らんでいると推定されています。
これらの影響を受け、食用の魚が減ってしまったり、人間の職が無くなっていくことで、将来的には、我々の生活に直接的な問題が発生する可能性があるというわけです。
私たちが起こせるアクションは「マイボトルを持参する」こと
プラスチックが実際に与える影響は非常に大きいですよね。私たち人間が今日からでも実践できるアクションとして「マイボトルの持参」が挙げられます。
忙しい日々の中で、お出かけする度にマイボトルを持参するのはハードルが高いかもしれません。そんな中でも、ついつい毎日持ち歩きたくなってしまうようなマイボトルをご紹介していきます!
無印良品:自分で詰める水のボトル
無印良品ではペットボトルの削減を訴えており、持続可能な社会の実現に向けたプロジェクトを展開しています。
そのプロジェクトとして、写真でご紹介しているボトルやステンレスマグ、お茶の粉末の販売はもちろんのこと、全国の店舗に誰でも自由に使える給水器を設置しています。この給水器は無料で利用でき、ボトルさえ持参していれば誰でもお水を飲めます!
無印良品のこのプロジェクトはサステナブルな上に、ユーザーにとってもお得感が満載ですね。
スターバックス:タンブラー
スターバックスではタンブラーを購入すると、好きなドリンク1杯を無料でお試しできるクーポンが付属されているのも嬉しいポイント!
また、商品を注文する際に「マイタンブラーに入れて欲しい」と店員さんに伝えると、コーヒーやフラペチーノを注いでくれるのですが、その際に22円値引きしてくれるサービスがあります。
このサービスは、資源削減のお礼として値引きをしてくれているとのこと。サステナブルな活動を積極的に行っているスターバックスらしいサービスですね!
さらには不要になったプラスチックタンブラーの回収も行っており、それらのタンブラーはリサイクルに回され、「リサイクルコースター」、「リユーザブルコーヒービーンバッグ」、「スタッキングマグ」に生まれ変わり販売されています。
STANLEY:真空スリムクエンチャー 1.18L
アメリカで話題沸騰!3万人以上が入荷待ちをしていたSTANLEYの1.18Lタンブラーが日本にも上陸しました。
日本でもネットニュースで注目を集めていたこともあり、この商品が気になっていたという方も多いのではないでしょうか?
1.18Lと聞くと非常に大容量なのですが、車のドリンクホルダーに収まる細さということもあり、長時間のドライブにオススメです!
「ゴミを出さない」湘南国際マラソン
マイボトルの普及が進むなかで、マイボトル持参のマラソン大会が開催されたのをご存知でしょうか?
「ゴミを出さないマラソン」がテーマの湘南国際マラソンでは、給水時の使い捨てカップやペットボトルの設置を廃止。
通常であれば、紙コップに飲料を入れて提供したり、ペットボトル飲料を提供することが多いですが、湘南国際マラソンではランナーにマイボトルやカップを持参してもらい、セルフで補給するシステムで運用されます。
マイボトル持参の効果とは?
マイボトル持参のシステムを導入することによって、こんなにも資源を削減することができます。
- ペットボトル31,500本全廃
- 紙・プラカップ50万個全廃
- 完走後配布のペットボトル26,000本全
- これらに使われていた梱包やゴミ袋を削減可能に
結果として二酸化炭素を6tも削減できるとのことで、とてもエコな大会なんです。
給水システム意外にもこんな取り組みが!
湘南国際マラソンでは、この給水システムの導入だけでなく、他にもエコな取り組みが実施されました。
- 参加Tシャツ、スタッフウェアがエコ
︎ペットボトルリサイクルによる繊維を利用し、作られたエコな大会服が用意されています。 - 植物由来の素材を活用
荷物袋や容器には、植物由来の素材を使用しています。
環境に配慮されたマラソン大会の普及に向けて
マラソン大会でマイボトルを持参するとなると少し荷物に感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このように画期的なシステムの導入によって大幅に資源を削減できます。
また本大会では、パンフレットのページ数削減や電子化など、他にもエコなアクションが実施されました。
今回のマイボトル持参を中心としたアクションだけでなく、様々なエコなアイディアを取り入れていくことによって、環境に優しいサステナブルなマラソン大会が普及していくと素敵ですね!
お気に入りのマイボトルを見つけてサステナブルな一歩を!
プラスチックが環境へ与える影響と、オススメのマイボトルをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
ペットボトル飲料はとても便利で、ついつい購入しがちですが、家からマイボトルを持参しておけばいつでも水分補給ができる上にコスパも抜群!
またカフェではマイタンブラーのコーヒーなどを注いでくれるサービスもあったりするため、カフェタイムもお気に入りのランブラーで楽しむことができますね。
手荷物を増やしたくない方や、コロナ禍ということもあり衛生面が気になる方もいらっしゃるかと思います。それぞれが苦痛に感じない範囲で、普段の暮らしではもちろん、マラソン大会のような場面でもマイランブラーの持参が当たり前のことのように広がっていくと素敵ですね!